OMソーラーは、自然の力をできるだけ活かそうという技術です。
もともと、私たちが住宅において必要とする温度はそれほど高くありません。冬の室温は20℃程度に保たれればよく、給湯も40℃程度あれば事足ります。冷房は外気温から5℃程度低ければ快適です。
これらは、きわめて低レベルなエネルギーということができます。この程度のエネルギーに対して、果たして2000℃ものソース(石油などを燃やした時の炎の温度)を消費する必要があるでしょうか。
右グラフにある通り、家庭用エネルギー消費の半分以上が低レベルな熱エネルギーであり、これらは自然の力を活かせば相当分まかなえます。
パソコンを動かすには、高レベルな電気エネルギーを必要としますが、暖房・給湯などに用いるエネルギーは、どれも低レベルなのです。
そうかといって、高度な電気エネルギーを否定しません。むしろ今後ますます必要になるでしょう。だからこそ、家庭用エネルギーに高度なエネルギーを使うのはもったいない話です。その用途に見合ったエネルギーとして、太陽熱を有効に使いたいのです。
(解説)「暖房・給湯」という低レベルな熱エネルギーが半分以上を占めます。「冷房」に使うエネルギーは、意外に少ないのです。
3つの「なぜ?」と、その理由
なぜ、太陽の「熱」を使うの?
OMソーラーは、太陽の「光」でなく「熱」を使って暖房や給湯に使います。
なぜ、「熱」を使うのか?
それは、「熱」で済む用途には「熱」を使うのが一番単純で無駄がないからです。
暖房なら、寒い冬でも20℃もあれば十分快適のはず。そして、屋根にはたくさんの太陽熱が降り注いでいます。
その熱を使わずに、わざわざ石油を燃やしてつくる電気を使って暖房するのはもったいない。電気のような高度なエネルギーは、電気にしかできない「照明」や「動力」に使い、低レベルな「熱」で済む用途には太陽の「熱」を使いたい。
だから、OMソーラーは、暖房や給湯に太陽の「熱」を使うのです。
なぜ、空気を温めるの?
これにはいくつか理由があります。
まず、空気なら液体と違って万が一漏れても安全です。そして寒い地方で凍ってしまう心配もありません。
また、空気を床下にまわして温めるOMソーラーは、「温かい空気が上昇する」という性質と相性が良いしくみです。天井近くから温風を出す場合は強制的に床面近くへ空気を送らないと足元が冷えてしまいますが、OMソーラーは床吹き出し口から空気がゆっくりと流れ出ます。
そして何より重要なのは、空気そのものを温めて取り込むので、暖房しながら換気ができるということです。冬に窓を開けて換気すると、せっかく温めた部屋に冷気が入ってしまいますが、OMソーラーでは「暖房」と「換気」という相反することを同時に実現します。
だから、OMソーラーは太陽の熱を「空気」に伝えて利用するのです。
なぜ、熱を貯めるの?
熱エネルギーには、「蓄えることができる」という特徴があります。
OMソーラーはこの特徴を活かして、昼のあいだ太陽の熱を床下の基礎コンクリートに貯めておきます。コンクリートはいったん温まると冷めにくい性質を持っており、言ってみれば「熱の貯金箱」です。この、貯めた熱を、時間差で少しずつ使うのです。
冬、特に暖かさが欲しいのは太陽が沈んだ夕方から明け方にかけての時間帯です。OMソーラーでは、集めた熱のほとんどをいったん床下のコンクリートに蓄えます。その熱が、夕方、外の気温が下がってくる頃から翌朝にかけてゆっくりと放熱するため、室温が急激に変わることがありません。
こんなふうに一日の室温変化を緩やかにできるのがOMソーラーのいいところ。OMソーラーは「温度をいかに上げるか」ではなく、「温度低下の速度をいかに緩やかにするか、変動幅を少なくするか」という「なだらか曲線」の特長をもっています。







